競馬用語一覧 あ行

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アア

「アングロアラブ」の略。

アウトブリード

異系交配もしくは異系繁殖のこと。比較的血縁関係の遠いもの(薄いもの)をいい、一般的に血統の5代前までを表記した血統表中に1頭も同一の馬が現れないものを呼ぶことが多い。⇔インブリード

あおる(アオる)

発馬の状態で発走直前、あるいはゲートの開いた瞬間にゲート内でたちあがったままで発走すること。

青鹿毛(あおかげ)

馬の毛色の1種。ほとんど黒色だが目の周り、鼻、脇、下腹、ひばらなどの1部分がいくらか褐色を帯びたものをいう。

青毛(あおげ)

馬の毛色の1種。被毛(短くて細く密生している毛)と長毛(たてがみ、まえがみ、尾毛など)ともに黒い毛のものをいう。一般的に全身真っ黒な毛色の馬。また「青鹿毛」は全身ほとんど黒色だが、目の周囲口辺などいくらか褐色を帯びたもの。

青ランプ

着順掲示板にあり、「審議」中であることを示す青いランプのこと。レース中に失格・降着に該当するような大きなインターフェアがあった場合、レース中またはレース後ただちに点灯される。

赤旗(あかはた)

発走時刻の約1分前に発走委員が発走台に上がって、発走準備開始をうながすために振る旗。また発走のやり直しの場合もこの赤旗を振って合図する。

赤帽(あかぼう)

実習中は調教場で赤い帽子をかぶることから騎手候補生のことをいう。

赤ランプ

着順掲示板にあり、レースが確定したときに〈確〉の字とともに点灯される赤いランプのこと。このランプで到達順位どおり決定されたことを示す。⇔青ランプ

上がり(あがり)

レースや調教で、最初を「テン」、中盤を「なか」、終盤を「しまい」または「上がり」という。ゴールから逆算して3ハロン(600メートル)のこと。

上がり馬(あがりうま)

調子の上(昇)ってきている馬。一般に下級条件から短期間に上位クラスに上がっていく馬をいう。

あがる

牝馬が競走生活にピリオドを打ち、繁殖牝馬として牧場に帰ることをいう。『繁殖にあがる』=あげるまた地方(公営)で走っていた馬が中央競馬に登録、出走してくる場合も「中央に上がる」という

朝追い(あさおい)

本追い切りを済ませた後、さらに金曜か土曜日の朝に軽く流す程度の追い切りをすること。

朝飼葉(あさかいば)

馬に飼料(飼葉)を与えるのを通常2回に分けて与えるが、朝の調教の終了後、付けられる飼葉のことをいう。

脚色(あしいろ)

脚勢のこと。能力を出し切ってスピードが衰えたとき『脚色が悪い』、また余力があり追えば伸びる状態を『脚色がいい』という。

芦毛(あしげ)

馬の毛色の1種。原毛色は栗毛または鹿毛ないし青毛だが、馬体全がし、般が白色(灰色)で、白い毛に黒色または濃褐色の刺し毛があるもの。年齢とともに白色に近くなる。

足抜き(あしぬき)

馬場状態を表す言葉で、良い・悪いと合わせて使う。芝の道悪やダートにおいて足を取られ思うように走れないことを『足抜きが悪い』といい、走りやすい状態を『足抜きが良い』という。

脚を余す(あしをあます)

レース中の不利などが原因で、全力を出し切らないうちにレースを終えてしまうこと。=脚を残す

汗取り(あせとり)

馬と人間の両方に使用。馬の場合、馬体が重く、背肉・腰部・頸の脂肪が取りきれないとき、鞍下に毛布・合羽・ビニールなど風通しの良くないものをかけ、引き運動・追い運動などして発汗をうながし余計な脂肪をとる。人間の場合、体の重い騎手が体重の調整(減量)を図るために行うもので蒸し風呂に長時間入浴したり合羽を着てランニングをしたりして発汗による体重の調節をする。

頭(あたま)

着差が馬の頭ひとつ分であることをいう。=アタマ差。または、「連勝式」の投票で軸となるもの。もしくは「単勝」候補の馬。

当て馬(あてうま)

種付けをするとき牝馬の発情の有無を調べるために、牝馬に接近させられる牡馬のことをいう。試情馬ともいわれる。その馬自体は交配させられず、一般に「どさんこ」や「中間種」の牡馬がつかわれるが、なかには種牡馬ながら種付け希望の牝馬がなく当て馬にされている牡馬もいる。

後検量(あとけんりょう)

レース後、騎手が決められた斤量で騎乗していたかを調べること。7着までの騎手と裁決委員から指定された騎手が所定の場所で脱鞍(他人の手を借りずに騎手自身で行う)し検量する。⇔前検量ちなみに前検量と後検量の差が0.4㌔以上増減があった場合失格となる場合がある。

穴(あな)

人気のない馬が勝ったり3着以内に入り高配当になったとき『穴がでた』という。またこの穴をだした馬や人気馬を負す可能性のある馬を「穴馬」という。

穴人気(あなにんき)

人気馬以外の馬で予想以上の人気(馬券が売れている)になっている馬のこと。このような馬は実力以上の評価(人気)になっている場合が多く、レースでは凡走するケースがありがちで穴狙いのファン(SS狂)は狙わない。

穴場(あなば)

馬券(勝馬投票券)を売る窓口のこと。昔は握りこぶしがぎりぎり入るように板を円形に切り抜いてあったため、その形から名前がついた。=馬券売り場

鐙(あぶみ)

騎手が足を乗せる馬具。鞍の付属具で鞍から革(あぶみ革)により吊るされているもので、騎手が体を安定させたり、手綱や鞍を自由に使うために足先に力を掛けるために必要。また鐙に足を乗せたりおろしたりすることを『鐙を踏む』『鐙を外す』という。

あまい

主に騎乗技術の未熟なものに対する批判的用語。ただ下手というより勝負に対し厳しさが足りないときなどでつかわれることが多い。展開の予測・コース取りやペース配分などでの明らかな失敗、あるいは不利を受け負けたときなどに使われる。このほかに腰が完全な状態出ないとき「腰があまい』やゴール前、もうひと伸びがないとき『末脚(詰め)があまい』などと使われる。

アラブ

競走馬の種類で純血アラブのこと。原産地はアラビア半島だがアラブ系競走に使われている馬はアングロアラブまたはアラブ系種といわれる種類の馬で「アラブ」とは異なる。

アラブ系競走

「アラブ」血量25%以上を有する馬に限られるレースのこと。

有馬記念(ありまきねん)

毎年12月下旬に中山競馬場で行われるG1競走。主に「ファン投票」で上位に選ばれた馬が出走するもの。1956年(昭和31年)、有馬頼寧(よりやす)・日本中央競馬会理事長(当時)の提案により創設。別名「グランプリ」

荒れ馬場(あればば)

踏み荒らされて芝が剥がれ、タイムがかかる状態のコース。

荒れる(あれる)

レースが予想外の結果になること。=波乱

併せ馬(あわせうま)

調教の種類。2頭以上で並んで走らせる方法。=併走。馬に競走意識をつけるために行うことが多い。また内・外に行きたがる癖のある馬を矯正するために行きたがる反対側に馬をおいて行うこともある。また外に併せる馬は内に入る馬より能力的に上位の馬が多く先着することも多いので、内に併せて先着するような馬は、調子を上げてきていると見ていい。

アングロアラブ

競走馬の種類で俗に「アア」と呼ばれる。アラブとサラブレッドの交配によって生産された馬。「サラ」のスピードに「アラブ」の持久力を調和させる目的で作られたもので、おもに軍馬用として考えられた雑種である。

あんこ

見習い騎手のこと。『あんちゃん』ともいわれる。また騎手候補生のことを「赤帽」ということもあるが、これは調教場で赤い帽子をかぶっているためにいわれる。

鞍傷(あんしょう)

馬の背中上腹部などに出来る外傷で鞍の使用法(設置法)が不適切だったり、馬の体に合わない鞍を使用したために起こるもの。鞍傷になりやすい馬には鞍下に毛布を敷いたりして予防はするが、ひどくなると出走不能につながることもある。

鞍上(あんじょう)

騎手(ジョッキー)のこと。「くらうえ」ともいわれ鞍の上に乗っているところからきている。

あんちゃん

⇒あんこ

安楽死(あんらくし)

「殺処分」のこと。病気や脚を骨折して再起不能と判断されたときに殺処分されることがある。

アーニング・インデックス

種牡馬の産駒の平均収得賞金の割合をあらわす数値。出走馬1頭あたりの収得賞金の平均値を“1”として、各々の種牡馬の産駒の平均収得賞金の割合を数値で表したもの。“1.00”が平均となりこれより数値が大きくなるほど産駒の獲得賞金が多いことを表す。算式で表すと(産駒の総収得賞金÷産駒の出走頭数)÷(出走馬総収得賞金÷総出走頭数)

息を入れる

スタートからゴールまで息をせず一気に走るのは不可能で、レース中に一息入ること。道中競り合って走ると息が入らずバテてしまうケースはよく見かけ、後方から行く馬もうまく息が入らないと最後のスパートがきかず、追い込みも不発に終わることがある。またレース間隔をあけるとき一息入れるというが、使い込んで疲れを取るときやリフレッシュを図るとき使う。

息が入(はい)る

レースや調教の後、息の上がった状態から通常の呼吸の状態に戻ること。『息の入りがいい』というように使う。

行く(いく)

逃げること。あるいは仕掛けること。

育成牧場(いくせいぼくじょう)

牧場で生産された馬が競走馬としての基礎的訓練や調教をする牧場。大きな生産牧場では育成のため施設も備えているが、小規模の生産牧場では調教コースなど持てないため、生産地に育成調教の場を作るようになった。これが育成牧場でおもにデビューまでの育成を行うもの。このほかに競走馬の休養、調整を行うための育成牧場もあり、これはトレセン近くに調教施設を持ち、競走馬の仕上げの一端を担っている。入厩頭数が限られているため、馬の入れ替えなどにこういった育成牧場を利用する厩舎も増えている。

一完歩(いちかんぽ)

馬の歩幅のことで、走っているときの一完歩は7~8㍍といわれる。この完歩の大きさとピッチでその馬スピードが分かるわけだが、調子の良いときほど完歩は大きくなる。

一馬身(いちばしん)

馬の体が伸びきった姿勢で鼻先から尻尾(でん部)までの長さのこと。着差を表す単位で通常一馬身差は0,2秒とされる。

一番時計(いちばんどけい)

調教でその日、あるいはその週で一番速いタイムのこと。デビュー前の馬の本馬場(芝コース)一番時計などは高い評価をうけるが、一番時計を出すことによってオーバーワークになることもあり、レースで良い結果が得られないことも多く『牝馬の一番時計買うべからず』という格言もある。

一分(いちぶ)

昔の距離を表す一つ。一哩(り)約1600㍍の8分の一のことで、200㍍のこと。単独で使われることはなく「哩(マイル)一分」(1600㍍と200㍍で1800㍍)というように哩と合わせて「哩2分」「一哩半」などといっていた。

逸走(いっそう)

決められた走路から大きく外れて走ること。内コースと外コースに分かれているところで逸走することが多いが、決められたコース内でもラチ沿いまでいく場合は逸走したという。走路外に逸走した後競走を続けるためには逸走した地点まで引き返さなければならない。また、逸走した馬は一定期間出走を停止され、期間満了後に再審査に合格しないと再び出走出来ない。

行ったきり

逃げ馬がそのまま勝ってしまうこと。「逃げっきり」「行ったきり」と同義語。2着馬も逃げた馬について行ったときレースそのものを『行ったきりのレース』『行った行ったのレース』ともいう。

一杯(いっぱい)

脚いろを表す言葉。脚力に余裕がなく加速できなくなった状態を『一杯になる』という。また調教やレースで馬に全く余力がなくなるほど騎手が手綱をしごき、またはステッキを入れるなどして追うことを『一杯に追う』という。また一杯になった状態を『お釣りがない』ともいう。

一本かぶり(いっぽんかぶり)

出走馬のうちで馬券の売り上げが極端に多くなる馬のこと、断然人気になった馬のこと。また連勝などの組み合わせで強力な馬2頭の組み合わせだけが売れるようなときも『一本にかぶった』などという。

一般レース(いっぱんレース)

特別レース以外の競走。「新馬」「未勝利」や「○歳以上○○万以下」などのレースをいう。=平場戦

移動柵(いどうさく)

競馬場で、芝コースの内側から一定の距離をおいて設けられる仮の柵。荒れやすい内ラチ沿いの芝を保護するためのもの。=仮柵

嘶き(いななき)

馬がさびしいときや不安なときなどに出す声高い鳴き声。

焦れる(いれる)

馬が興奮したり落ち着きのないこと。=『焦れこむ』『じれる』 このような馬はレース前にスタミナをなくしやすくゲートミスや折り合いを欠く原因となり、レースで能力を発揮しにくい。

イレッポ

焦れ込むクセのある馬。

イン

インコースの略。通常追い込むときは前の馬の外側を通るが、内側から交わしていくときに『インを衝く』『インを掬(すく)う』という。

インターフェア

妨害・干渉という意。競走馬がレース中に「斜行」などで他馬の進路を妨害すること。

インブリード

近親交配のことで血統の5代前までに同一の祖先を持っている配合のこと。サラブレッドを生産する場合、意識的に近親交配を行うケースもある。近親馬であることを表記するとき『馬名)の3×4』などと表し、世代数を示す。『サンデーサイレンスの3×4』と記されていれば、3代目と4代目にサンデーサイレンスが入っているということになる。⇔アウトブリード

ウィナーズサークル

競馬場で、ゴール板の前付近にある、特別競走や重賞競走に優勝した馬の関係者を表彰する場所。

ウインズ

「WINning Spotおよび Weekend IN Spot」の略。日本中央競馬会の場外勝馬投票券発売所の愛称。WINSの項参照。

ウォーク

ゆっくり歩く歩様。最も速度の遅い馬の進ませ方。=常歩(なみあし)

ウォッチマン

「調教時計」を専門に取る「トラックマン」のこと。=時計班

内回り(うちまわり)

2つのコースがあるうちの内側のコースのこと。中山競馬場では向正面、京都・新潟競馬場において34コーナーにかけて内・外に分かれている。中山の場合は極端に小回りになるし、京都・新潟では直線が短くなることから、いずれも逃げ馬が有利となりやすい。⇔外回り

内埒(うちらち)

馬場を仕切る内側の柵のこと。⇔外埒(そとらち)

内枠(うちわく)

発馬機(スタートゲート)の内側の枠。一般的に1~3枠を指す。=外枠(そとわく)

ウッドチップ

調教用の走路に敷き詰める、繊維状に粉砕された木片のこと。また「ウッドチップコース」の略。

ウッドチップコース

繊維状に粉砕された木片(ウッドチップ)を砂の上に敷き詰めた馬場でトレセンで盛んに使われている。この馬場はダートコースに比べクッションが非常によく脚への負担が少ないのが最大の特徴。また、馬場を管理・維持する上でも凍結しにくく、水はけも良いので欧米ではかなり前から適用している。

馬(うま)

「馬」といっていろんな種類があり、競馬馬は一般的には「サラブレッド」というが、軽種馬(このなかに「アラブ」も含まれる)とも言う。重種馬というのもある。これは「ばんえい競馬」の馬などである。この他にもクォーターホース・ポニー・道産子(どさんこ)などがある。

馬込み(うまごみ)

馬群(ばぐん)の項参照。

馬七人三

馬と人の比重を表す言葉。馬が七分で人(騎手)が三分ということで競馬は馬の力だけでなく、人(騎手)の力が少しはあるという意味。この割合は人により違い『馬八人二』『馬六人四』などさまざまである。

馬単(うまたん)

「馬券(勝馬投票券)」の1種で、馬番連勝単式のこと。1着→2着の「馬番号」を着順どおりに当てる馬券のことをいう。

馬っ気(うまっけ)

牡馬が発情した状態で馬房内や下見所(パドック)で勃起させることをいう。パドックでこのような状態になるときは関係者が水をかけて静めたりするが、異常に興奮しているので競走に影響することが多い

馬なり

調教やレースの脚いろの表現法のひとつ。馬の行くままという意味で、騎手が補助動作(手綱をしごいて追ったりステッキを入れるなど)を加えない走りぶりのこと。「持ったまま」ともいう。

馬主(うまぬし)

競走馬の所有者のこと。中央競馬で馬を出走させようとするものは、まず馬主登録を中央競馬会にしなければならない。馬主には個人・法人の2種類があり、その資格を得るためには(a)禁治産者、準禁治産者、および破産者であってまだ復権を得ないもの。(b)競馬法、地方競馬法に違反して罰金以上の刑に処せられたもの。などは競馬法13条により馬主登録をうけることができない。日本中央競馬会競馬施行規定では、更に登録を拒絶するものとして、競馬に関与することを禁止または停止されたもの。調教師・騎手馬手の厩舎関係者および競馬の公正確保上不適当とみとめられたもの。等は馬主登録が出来ない登録拒絶対象者である。

馬の温泉(うまのおんせん)

温泉を利用して馬の疾病を治療するための施設。福島県いわき市のJRA競走馬総合研究所常磐支所が有名で、ここには馬のプールもあり、故障馬の休養、トレーニングに多くの馬が利用している。故障の多くは脚部の骨折、腱炎などで温泉による治療効果は非常に大きいとされる。山形県の蔵王・福島県の本宮函館の大湯など全国に私設が作られている。

馬柱(うまばしら)

競馬新聞などの出馬表で、主に出走馬の過去の戦績などが記された縦または横一列の欄。

馬番(うまばん)

レースに出走する馬1頭ずつに付けられた番号で、出走に際してはその番号のゼッケンをつけて出てくる。この番号の若い順(1,2,3、、、)がインコースからのゲートの順でもあり、枠番とは異なることもある。=馬番号

馬道(うまみち)

馬の通り道のことだが、馬場、調教コースへの出入りや、馬場を横切るときなどに通る定められた道のことをいう。馬専用の道でも厩舎の回りや逍遥馬場など馬の運動に使う道は馬道とは言わない。

馬連(うまれん)

「馬券(勝馬投票券)」の1種で普通馬連ともいう。1着と2着になる馬番(馬番号)の組み合わせ当てる馬券のこと。=馬番連勝複式(うまばんれんしょうふくしき)・馬複(うまふく)

厩(うまや)

馬を飼っておく小屋。馬小屋・馬房・厩舎。

裏開催(うらかいさい)

中央(東京・中山・京都・阪神)開催が行われているとき、同時に行われているローカル(福島・新潟・中京・小倉)開催のこと。しかし、札幌・函館は北海道開催といって裏開催とはいわない。

ウラスジ

屈腱(深屈腱、浅屈腱)のことで、脚の裏側にある筋(すじ)ということで言われる言葉。『ウラスジがもやもやして』『ウラスジに熱を持って』など関係者の間でよくつかわれている。

裏掘り(うらほり)

蹄の底に詰まった土や汚物などをかき出す道具。

うるさい

馬の性格のひとつ。扱いにくかったり気性的に難のある馬のことを言い、『うるさいところのある馬』などという。⇔⇔おとなしい

上積み(うわづみ)

前走と比べた馬の状態の変化のこと。

上腹(うわばら)

鞍を装着するとき一本の腹帯だと鞍ズレも起こしやすく、破損した場合は危険なので、それらの予防のために鞍の上から腹帯の上にもう一本の帯を締めている。これを上腹という。

エアロフォーム

空気抵抗のないように騎手の体にフィットした勝負服のこと。スピードを競うスケートやスキーの選手が着ているユニフォームを参考に開発されている。

エビハラ

屈腱炎のこと。=エビ前肢に起こりやすい腱の病気で、管部の裏側が腫れてひどくなるとエビの腹のようにふくれてしまうことからこの名がつけられた。馬の病気としては不治の病といわれ完全に回復させることは難しく、大抵が半年以上の長期休暇か引退となるケースが多い。

遠征(えんせい)

関東所属(厩舎)の馬が関西のレースに、関西所属の馬が関東のレースに出走すること。海外のレースに出走する場合は「海外遠征」という。

燕麦(えんばく)

馬の飼料としての穀類の1種。燕麦は日本産(内麦)と外国産(外麦)とに分けられる。外麦のほうが固形分が多く実がしまっており、たんぱく質、脂肪、その他の栄養分が内麦より多い。

追い運動(おいうんどう)

牧場などで、仔馬を後ろから追いたてて走らせる運動のこと。競走馬育成の第一段階で、当歳(0歳)の11月ごろから始める。=調教

追い切り(おいきり)

各馬の出走前の水・木曜日に最後の仕上げとして追われる調教のこと。出走に際しての調子の把握と馬体の調整を目的とするもので、単に速いタイムを出すということだけでなく、動き(脚色)の良し悪しがポイントとなる。またこの追い切りの日を「追い日」と呼んでいる。

追い込み(おいこみ)

レースにおいて前半、後方に置いて直線で先行馬に迫るという戦法のこと。またその馬のことを「追い込み馬」といい、これに対比するのが「先行馬」「逃げ馬」という。

おいでおいで

騎手が後ろを振り向いて後続馬との間隔を見定めるほどの余裕のある勝ちっぷりのことで、他馬をまったく問題にしないで楽に勝つこと。

追い馬場(おいばば)

角馬場(かくばば)の項参照。

追う(おう)

「乗り手」が手綱をしごいたり、ムチを入れたりして、馬を全力で走らせること。

横断幕(おうだんまく)

出走馬や出場騎手、及び厩舎などの応援を目的とした長方形の幕。整理本部の許可を得た上で下見所(パドック)の柵などに張り出す。

大穴(おおあな)

大きな配当のこと。元来は予想外の欠損という意味だが、賭け事においては予想外の結果という意味から、競馬では人気のない馬が勝って高配当になった場合をいう。一般では単勝では2,000円以上、連勝では万馬券(10,000円以上)をいうが、馬単・3連複が誕生してからは万馬券も続出しており、滅多に出ない配当という意味からすれば50,000円以上が妥当かも!?

大駆け(おおがけ)

評価の低い馬が、実力以上とも思える力を発揮して、これまでとは一変した好走をすること。

大外(おおそと)

最も外寄りのところ。『大外枠』『馬場の大外』などと使う。⇔最内(さいうち)

大跳び(おおとび)

完歩が大きい走り方。一般的に器用さに欠け、小回りのコースや道悪は苦手といわれる。=大っ跳び

大仲(おおなか)

厩舎の建物に向かって左端にある、関係者の休息所。

おかぐら

馬の耳は普通はピンと立っているものだが、横に垂れている馬が時折いる。これが神楽舞の獅子の耳に似ていることから、「おかぐら耳」といわれるようになった。耳の付け根にゆるみがあり力強さはないが『お神楽にソツなし』といって喜ぶ人もいるように馬の能力に関係ない。

置き障害(おきしょうがい)

障害コースには固定された障害物が設置されているが、これとは別に障害レースの時だけ平地のコースに置く障害物のこと。現在置き障害を使用しているのは福島・新潟・中京の3競馬場。竹柵で作られていて高さは1㍍30と固定のものより低い。

押さえ(おさえ)

競馬の投票(賭け)で、念のために少額賭けておく目のこと。⇔本線(ほんせん)

抑える(おさえる)

騎手が手綱を絞ってスピードをセーブすること。逃げ馬ならペース配分を考えて、追い込み馬なら力を溜めるためにする。ただ極端に抑えてしまうと馬が掛かって力を出し切れないこともある。また調教やレースで騎乗者の指示通りスピードをセーブできる馬を「抑えの利く馬」という。

抑え気味に追う(おさえぎみにおう)

調教で使われる言葉。馬を追いきるとき、オーバーワークにならないように加減して追うことをいう。

オッズ

馬券の概算払い戻し率のこと。競馬場の掲示板もしくは場内テレビなどに示されている数字で、トータリゼータシステムのコンピューターに直結されており100円に対する倍率で表示されている。

オッズ板(オッズばん)

パドックの前に設置された電光掲示板。オッズのほか、出走馬の「馬体重」、前のレースの払戻金などが掲示される。

お手馬(おてうま)

いつも同じ騎手が調教したりレースに騎乗していて、その馬の癖や性格などを熟知している馬のこと。『お手馬手綱いらず』という言葉があるくらいで、これは安心して見ていられる馬と騎手との関係を示している。

オテンテン

気性や頭が悪い馬の総称。

鬼脚(おにあし)

素晴らしい追い込みの末脚(すえあし)のこと。

尾花栗毛(おばなくりげ)

馬の毛色の1種。栗毛のなかで前髪・たてがみ・尾の先などが白い毛のものをいう。尾がススキの穂(尾花)のように見えるためこう呼ばれる。

尾回し(おまわし)

「発馬機(はつばき)」に入ろうとしない馬の臀部(でんぶ)にロープをまわし、何人かで引っ張って中へ引き入れること。

重(おも)

馬場状態のひとつ。水分を含んで地面がぬかるみ、芝コースの場合は馬が走るたびに大きな泥を飛ばし、ダートコースの場合は砂が黒ずんで見える状態。

重い(おもい)

おもっくるしいという意味。素軽さがないということで『動きが重い』ともいう。体重が増えたときにも使う。似た言葉に「太い」という言葉があるが、これはあくまで外見上大きくみえることで馬体が絞りきれていない状態のこと。負担重量が重いとき『斤量が重い』、馬場が悪いとき『下(馬場)が重い』などとと使う。

表開催(おもてかいさい)

中央競馬で、ローカル開催と並行して行われる中央開催のこと。主場開催⇔裏開催

親子丼(おやこどんぶり)

ひとつのレースで同じ厩舎、または同じ馬主が1,2着を独占したことをいう。

折り合い(おりあい)

馬と騎手との呼吸がぴったりとあうこと。逆に騎手が抑えたいのに行きたがって抑えきれない状態のことを『折り合いを欠く』『折り合いがつかない』などという。折り合いがつかないと馬の能力を出し切れないため、騎手は折り合いをつけることに全力を注いでいる。『鞍上人なし鞍下馬なし』という言葉は人馬一体になる、折り合いのついた状態のことを表している。

下ろす(おろす)

競馬に初めて出走させること。また今まで騎乗していた騎手を何らかの理由で替えるときにも使う。障害に初めて出走させるとき『障害に下ろす』、中央競馬で競走していた馬を地方(公営)に転厩させるとき『地方に下ろす』などという。⇔上がる

オープン(オープンレース)

すべての馬が出走できるレースのことをいう。どの馬にも開放されているのがオープンレースの主旨だが現状では未勝利馬を除くとか、○○万以下の馬を除くといった条件がつけられているので、ある程度賞金を稼いでいないと出走できない。

オープン馬

最高条件(賞金で分けられたクラスを超えた収得賞金の多い馬)のこと。オープン馬=素質馬という意味あいもあり、条件馬であっても『オープン級の器』と使われることもある。

オーナー

「馬主」のこと。馬主(うまぬし)の項参照。

オーナーブリーダー

馬主兼生産者の人。もともと生産者(牧場主)である人が、馬を売らずに自分で走らせるために馬主になるケースと、馬主がより安く良い馬を手に入れるため生産牧場を持つケースがある。

オーバーシード

競馬場の芝コースは野芝が張られているが、秋以降枯れてきて道悪での競馬があると傷みも激しくなるため、この野芝の上に冬場に強い洋芝の種を蒔き、冬期でも緑芝で競馬が出来るようにしている。このことを「オーバーシード」という。 

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